2024年11月2日に公表されたユネスコの報告書によると、世界で殺害されたジャーナリストの数は2022年と2023年に急増し、国連機関であるユネスコは、確認された死者162人が直前の2年間に比べて38%の増加に当たるとした。

ユネスコによると、この死者数は、期間中およそ4日に1人のジャーナリストが殺害されたことを意味する。また、責任追及の規模は依然として著しく限られていると指摘した。2006年以降に追跡してきた事件の約85%は、過去に把握された状況からわずかに改善したものの、現在も未解決か捜査が放棄されたままだという。

DWが取り上げた同報告書は、日常生活がすでに紛争に左右されている状況に危険の多くが存在するとしている。2022年と2023年の殺害事件の半数超は、武力紛争が起きている国で発生し、ジャーナリストの多くは自国で死亡した。ユネスコによると、組織犯罪、汚職、抗議活動を取材中に標的にされた人もおり、脅威が最前線をはるかに越えて広がっていることを示している。

地域別の状況にはばらつきがあった。2022年にジャーナリスト殺害が最も多かったのはメキシコの19件で、2023年にはパレスチナ自治区が24件で最多だった。ユネスコは、中南米・カリブ海地域とアラブ諸国がジャーナリストにとって最も危険な地域である一方、北米と西欧は殺害が6件で、最も危険性が低かったとした。

2年間に確認された死者のうち、女性は14人で、全体の9%を占めた。ユネスコのオードレ・アズレ事務局長は声明で、ジャーナリストはただ仕事をしているというだけで殺害されており、こうした犯罪が処罰されないことを許してはならないと述べた。

これらの数字は、世界の報道安全の状況について厳しい警告を発している。最も注目すべき数字は殺害の増加だけでなく、処罰されない状況が続いていることだ。ユネスコによると、未解決事件の割合は依然として非常に高く、何年が経過しても、ほとんどの遺族や同僚は正義を得られないままになっている。

この報告書は隔年刊であり、問題を日々の事件件数ではなく、2年間の周期で測定している。そのため、2022~23年の増加は特に注目に値する。同機関が説明しているのは単一の危機的時点ではなく、紛争地域、政情不安定な国、犯罪組織が比較的自由に活動できる場所において、記者が殺害される危険に継続的にさらされているという傾向である。

報道機関にとって、この報告書は、危険が地域内に存在することが多いとの注意喚起でもある。ユネスコによると、ほとんどのジャーナリストは自国で殺害されており、危険は必ずしも外国の戦地だけから生じるのではなく、多くの場合、彼らが取材しようとしていたのと同じ環境から生じていることを浮き彫りにしている。