アプレ州の攻撃をめぐり食い違う説明
11月4日に公表されたエル・パイスの報道によると、コロンビア国境に近いベネズエラのアプレ州で、コロンビアの民族解放軍(ELN)の拠点とされる場所が攻撃され、死者が出た。同紙は、現地で活動する人権団体が少なくとも20人の死亡を報告したと伝えた。一方、Fundaredesは死者数を23人とし、人数は不明だが負傷者も出たと述べた。
作戦はその前の金曜日に行われたとされる。エル・パイスは、米政府当局者4人を情報源とするニューヨーク・タイムズの報道を引用し、米国が情報とドローンによる支援を提供したと伝えた。報道によると、ベネズエラ軍の高官も攻撃があったことを認めた。ベネズエラ当局は包括的な説明を公表しておらず、正確にどの部隊が関与したのか、標的は何だったのか、最終的な死傷者数はいくつかといった重要な詳細は未解明のままだった。
プエルト・パエスの住民は、ELNが活動する地域で爆撃があったと説明した。Alianza Rebelde Investigaの地元記者たちは、遺体安置所、病院、サンフェルナンド・デ・アプレの墓地から得た情報を使い、死者のうち8人の身元を特定したと述べた。Fundaredesは、生存者や住民から集めた証言に基づき、標的はコカインの流通に使われていたELNの拠点だったと説明した。これらはあくまで現地報道や市民社会の情報源による主張であり、公式捜査の結論ではない。
当局が公表した詳細は限定的
ベネズエラのディオスダド・カベリョ内務・司法相は、自ら「奇妙な死」と表現した事案を調べるため、科学捜査警察を派遣したと述べた。また、コロンビア国境方面への部隊配備も発表した。この対応では、報じられている米国の役割は確認されず、公式の死傷者数も示されなかった。
ELNはコロンビアで誕生したが、ベネズエラ国境地域の一部にも拠点を築いている。エル・パイスが引用した調査報道は、同組織がアプレ、アマソナス、タチラ、スリアの各州の少なくとも38自治体に900~2,000人の戦闘員を擁すると推定している。同組織には、秘密の滑走路、麻薬密売、燃料や鉱物の密輸、恐喝への関与が指摘されてきた。ベネズエラの前政権は、国内でコロンビアの武装集団を容認していると繰り返し非難されていたが、これを否定していた。
報じられた攻撃が重要なのは、事実であれば、米政府が軍事力を用いて進める麻薬対策を、海上作戦からベネズエラ領内へ直接拡大したことになるためだ。エル・パイスは、ボリバル州で6月にあったと報じられた攻撃に続く、同種の作戦の2例目である可能性があるとした。その先の事案にも今回の攻撃にも、見解が争われている、あるいは十分に裏付けられていない要素がある。
各国政府が証拠を公表するか、独立した調査が事実を確定するまでは、最も確かな説明として言えることは限られる。すなわち、アプレ州で攻撃があり、地元の監視団体が多数の死傷者を報告し、複数の情報筋が報道機関に米国の情報・ドローン支援が関与したと語ったということである。死傷者の多くの身元や、作戦の合法性、指揮系統は依然として明らかになっていない。



