米軍とイラク当局者によると、2024-08-30にイラク西部で実施された米国とイラクの共同急襲作戦で、イスラム国戦闘員とみられる少なくとも15人が死亡し、米兵7人が負傷した。
作戦はアンバール砂漠で実施され、ISISの指導者とみられる人物らを標的にしたと米中央軍は発表した。軍は、戦闘員らが多数の武器、手榴弾、自爆用の爆発物ベルトを所持していたと説明した。イラク軍によると、急襲作戦では空爆に続いて空挺作戦が行われた。
APの報道は、今回の死傷者数から、この急襲が同組織に対する従来の作戦より大規模なものになったと伝えた。また民間人の死傷を示す情報はないとしており、人口の多い地域での対テロ急襲作戦が慎重な扱いを要することや、こうした主張の範囲が注意深く限定されなければ被害が拡大する恐れがあることを踏まえると、これは重要な点だ。
イラク軍は、死亡者の中にISISの主要指導者が含まれていたとしたが、身元は明らかにしなかった。また、潜伏場所、武器、兵站支援手段を破壊し、文書、身分証明書、通信機器を押収するとともに、爆発物ベルトを安全に爆破処理したと発表した。
米側の負傷者全員が戦闘で負傷したわけではない。国防当局者によると、米兵5人は急襲作戦で負傷し、ほかの2人は作戦中の転倒でけがをした。負傷者のうち1人は追加治療のため搬送され、転倒で負傷した別の1人は地域外へ移送された。全員の容体は安定していると説明された。
この急襲作戦は、イラクにおける米軍駐留の将来をめぐる、より広範な議論のさなかに行われた。APの報道は、作戦が共同で実施されたにもかかわらず、イラクが当初、米国の参加を公表せず、その事実を認めたのは2日後だったと指摘した。連合軍が活動を継続すべきかをめぐる政治的に微妙な議論の中にこの任務が位置するため、この遅れには意味があった。
背景にあるのは、イラクとシリアで領土支配を失ってから長い年月がたった後も存続している武装組織のネットワークだ。APによると、イスラム国はかつて英国の約半分に相当する地域を支配していたが、現在は分散した細胞組織を通じて活動し、攻撃を実行している。また、シリアとイラクにおけるISの攻撃は、前年と比べて2024年に増加するペースだとも指摘した。
したがって、この急襲作戦は報道の中で二つの役割を果たしている。戦場での出来事であると同時に、政治的なシグナルでもある。軍事面では、米軍とイラク軍が今なおISISに対する直接行動を実施していることを示す。政治面では、米軍駐留が摩擦の原因であり続け、イランと連携する武装組織が米兵の駐留する基地を繰り返し攻撃してきた地域で起きた出来事だ。
現時点で検証可能な事実は限定的だが重大である。戦闘員とみられる少なくとも15人が死亡し、米兵7人が負傷した。そして双方は、この急襲作戦を、同組織が攻撃を計画・実行する能力を阻害する取り組みの一環と位置づけた。



