紅海で原油流出の恐れがあるタンカーに爆弾設置、フーシ派が映像公開

AP通信によると、公開された映像により、反政府勢力がスニオン号に乗り込み、船内に爆発物を仕掛けたことが確認された。

本文 フーシ派は2024年8月29日、戦闘員がギリシャ船籍のタンカー「スニオン」に乗り込み、船内に爆発物を設置しているとみられる映像を公開した。すでに環境災害の恐れを生じさせている紅海の海運危機を劇的にエスカレートさせる行為だ。

提供されたAP通信の記事によると、船はそれ以前に攻撃を受けて放棄され、その後フーシ派が再び乗り込んだ。映像には、ライフルを携えた覆面の戦闘員が船内を移動し、タンカーの石油タンクにつながるハッチの上に爆発物を仕掛ける様子が映っている。映像では複数回の爆発が確認できる。AP通信によると、この映像は、同組織が自ら爆弾を仕掛けたとする同通信の先の分析を裏付けた。

フーシ派が8月21日に初めて攻撃した際、スニオン号は約100万バレルの原油を積んでいたため、事態は重大だ。大規模な流出が起きれば、サンゴ礁や海洋生物がすでに圧力にさらされている紅海に深刻な生態学的問題をもたらす。欧米諸国の政府と国連は、流出が壊滅的な事態になり得ると警告していた。一方、欧州連合(EU)の海軍任務部隊は、流出の証拠はまだ確認していないと述べた。

この攻撃は、イスラエルとハマスの戦争に対抗してフーシ派が展開する、船舶を標的としたより広範な作戦の一環でもある。AP通信によると、スニオン号への攻撃はここ数週間で最も深刻なものの一つで、紅海経由の貿易を混乱させ、スーダンやイエメンへの一部の支援物資輸送を遅らせてきた一連の動きの一部だった。このため、この事件はタンカー1隻に対する単発の攻撃にとどまらない。海上で圧力をかけることを政治的な影響力として利用する継続的な取り組みの一環だ。

乗組員はそれ以前の攻撃後にすでに救助されており、映像に収められた爆発が起きる前にタンカーは放棄されていた。この点が重要なのは、映像が最初の攻撃ではなく、航行不能となった船への追加行動を捉えたものだと示しているからだ。言い換えれば、フーシ派は単に犯行声明を出したのではなく、攻撃の具体的な手法を見せていた。

AP通信の記事には国連のステファン・ドゥジャリク報道官の発言も含まれており、同氏は、国連と国際的な協力機関が船舶への接近を確保し、環境上の大惨事を回避するために取り組んでいると述べた。この対応は、この事案に伴う軍事的リスクと環境リスクの異例の組み合わせを浮き彫りにしている。

したがって、このタンカー事件は、紅海の海運をめぐる戦争、ガザ紛争、そして大規模な原油流出の可能性という3つの異なる危機を結び付けている。2024年8月29日に公開された映像により、そのつながりは無視できないものとなった。