# 米国、パレスチナ人への暴力を巡りイスラエル入植者団体とヨルダン川西岸の治安調整官を制裁
2024-08-28に米政府が講じた措置により、占領下のヨルダン川西岸での暴力に対する米国の圧力が拡大した。国務省は、イスラエルの入植者団体と、イツハル入植地に関係する民間治安調整官を制裁対象に指定したと発表した。
措置の対象となったのは、ヨルダン川西岸でイスラエル人農家を守っているとするボランティア団体ハショメル・ヨシュと、国務省がナブルス南方のイツハルで民間治安調整官を務めると説明したイツハク・レビ・フィラントだ。米国は、両者がパレスチナ人に対する暴力に関係しているとし、米国内のあらゆる資産を凍結し、米国市民が両者と取引することを禁じる制裁を科した。
今回の発表は、より広範な紛争の中でも最も不安定な問題の一つとなっている事案への圧力をさらに強めた。国務省は声明で、過激派入植者による暴力は深刻な人的苦痛を引き起こし、イスラエルの安全保障を損ない、和平と安定の展望を弱体化させると述べた。また、ヨルダン川西岸での民間人への攻撃について、責任者の責任を追及するようイスラエル政府に求めた。
証拠資料によると、国務省は、ハショメル・ヨシュが年初にパレスチナ人の村キルベト・ザヌータを柵で囲み、避難を余儀なくされた住民が帰宅するのを妨げたと述べた。同団体はイスラエル政府から財政支援を受けていたともイスラエルのメディアで報じられているが、資料にはこの主張に対する公式な確認は示されていない。JGive上の同団体の寄付ページは、制裁発表当日には無効になっているように見えた。
フィラントへの制裁は、パレスチナ人を自らの土地で追跡し、追い出すことを目的とした道路封鎖や巡回を組織したとの疑惑に関連していた。こうした詳細は、人権擁護者らがしばしば処罰されないと指摘する、より広範なパターンの中にこの事件を位置付ける。資料によると、イスラエルがパレスチナ人への攻撃を巡って入植者を刑事訴追することはほとんどなく、パレスチナ人の権利団体は、多くの襲撃がイスラエル兵の監視下で、場合によってはその協力を得て起きていると主張している。
措置のタイミングも重要だ。制裁は、ベツレヘム近郊で入植者による攻撃によりパレスチナ人1人が死亡し、ほか3人が負傷した翌日に科された。また、8月上旬にはジット村での暴力的な襲撃により23歳の男性が死亡していた。いずれの事件も、入植者による暴力とそれに対する当局の対応への国際的な批判を強めた。
それでもバイデン政権は、イスラエルとの強固な連携を維持してきた。資料は、米政府がガザとヨルダン川西岸でのイスラエルの軍事作戦を支持し、8月上旬に200億ドルの武器売却を承認したと指摘している。一方ではイスラエルの安全保障を支援し、他方では暴力的な入植者に制裁を科すという二重の方針は、イスラエルに対するより広範な立場を崩すことなく、増大する国際的圧力に対応しようとする政権の姿勢を反映している。
人権擁護者らはこの措置を歓迎したが、十分ではないと主張した。以前からフィラントへの制裁を求めていた「デモクラシー・フォー・ザ・アラブ・ワールド・ナウ」は、この措置が入植者による暴力の制度的な性質を認識したものだが、その仕組みを可能にしている国家機関や政治家にも圧力が及ばない限り、暴力を止めることはできないと述べた。
新たな制裁は根本的な紛争を解決するものではないが、占領地で暴力をあおっていると米国がみなす個人や団体に対し、金融制裁を用いる意思があることを示している。ヨルダン川西岸のパレスチナ人にとって実際上の問題は、こうした措置が現地での行動の変化につながるのか、それとも長期化する危機における新たな象徴的警告にとどまるのかということだ。



