下院の多数派が大きく交代へ

民主党が米下院の多数派を奪還する見通しとなり、共和党による下院支配に終止符を打って、法案審議の日程を決め、委員会による調査を主導する権限を得る。NBCニュースは民主党の最終的な議席数を約255と見積もったが、残る選挙区の結果次第で変わる可能性がある。過半数には218議席が必要だ。

この結果は、民主党が必要としていた純増3議席を大幅に上回るものとなった。勝利は複数の地域に広がり、ドナルド・トランプ大統領が2024年に制した選挙区も含まれる。ペンシルベニア州では民主党が共和党の現職を4人破った。バージニア州では元下院議員のエレイン・ルリアが議席を取り戻し、同州の別の選挙区では民主党のシャノン・テイラーが共和党のベテラン下院議員ロブ・ウィットマンを破った。

NBCが敗北を予測した共和党の有力議員には、ニュージャージー州のトム・キーン・ジュニア、インディアナ州のビクトリア・スパーツ、コロラド州のゲイブ・エバンスも含まれる。ノースカロライナ州ではリチャード・オジェダ2世が、共和党の下院多数派維持を担う選挙組織の委員長を務めたリチャード・ハドソン下院議員を破った。

民主党への多数派交代は、1月3日の新議会開会時に実現する見込みだ。これにより、トランプ氏の2期目の最初の2年間に政権を支えた、共和党による大統領職と上下両院の一体的な支配は終わる。NBCは上院についても民主党が多数派を奪うと予測しており、トランプ氏が大統領にとどまる一方、民主党が両院の運営を主導することになる。

政権監視と立法の主導権が民主党へ

下院を掌握することで、民主党は委員長のポスト、公聴会の日程を決める権限、召喚状を発する権限を得る。これらの手段によって政権への調査が進み、文書提出や証言を巡る争いが公聴会や裁判の場に持ち込まれる可能性がある。監視委員会を率いる立場にあるカリフォルニア州選出のロバート・ガルシア下院議員は、同委員会が調べる可能性のある対象として、トランプ一族の事業活動、移民法の執行、ジェフリー・エプスタイン関連資料の扱いを挙げた。

下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ氏は議長に就く見通しで、実現すれば黒人議員として初めてその職に就くことになる。ジェフリーズ氏は党の立法上の優先事項として、メディケイド削減の撤回、医療保険制度改革法に基づく税額控除の延長、関税に対する議会の権限回復、イランとの戦争の終結を挙げている。ただし、下院で法案が可決されても成立が保証されるわけではない。上院の承認に加え、通常は大統領の署名、または拒否権を覆すのに十分な票が必要となる。

共和党は今後、少数派としての指導部をどうするか判断を迫られる。NBCの報道によると、マイク・ジョンソン議長は、党の下院トップにとどまることを目指すかどうか明らかにしていない。退任すれば、政治的な特徴が大きく異なる各選挙区での敗北を党が検証するさなかに、後継争いが始まることになる。

最終的な多数派の規模は、所属議員が異論を唱えた場合に民主党指導部がどれほど柔軟に対応できるかなど、日々の議会運営を左右する。ただし、予測における中心的な結論は定まっている。民主党は1月、少数派から、下院の議事日程、委員会、議長職を掌握する立場へ移る。