2026年9月24日に公表された、欧州委員会のデータに基づくAFPの分析によると、欧州連合(EU)全体の軽油平均価格が1リットル当たり2.23ユーロと過去最高に達した。加盟27カ国の加重平均は前週の2.16ユーロから上昇し、2月下旬と比べて約40%高くなった。
2005年までさかのぼる週次統計で、加盟19カ国が国内の過去最高値を記録した。その19カ国の中ではデンマークとフィンランドの平均価格が1リットル当たり2.56ユーロで最も高く、ドイツが2.46ユーロで続いた。ベルギーとフランスは2.40ユーロ近く、イタリアは2.30ユーロに迫った。ドイツ、フランス、イタリアといった大規模市場も最高値を更新した。
欧州委員会の週次石油公報は、各国当局が提出する数値に基づいている。データは通常、報告対象週の初め、またはその前週の終わりの給油所価格を反映する。EU全体の数値は各国の2024年の燃料消費量を使って加重されており、27カ国の数値の単純平均ではない。
運転者が支払う価格のかなりの部分を税金が占める。付加価値税と物品税は加盟国によって異なり、両者を合わせるとEUの軽油の平均給油所価格の約40%を占める。公表された比較には、フランスの走行距離が長い運転者向けの支援など、対象を絞った補助は含まれていない。そのため、同じ国際エネルギー市場に直面していても各国の価格水準が異なる理由の一部は、税制の変更によって説明できる。
今回の上昇に先立ち、中東とウクライナでの戦争に関連して原油供給や製油所の操業に混乱が生じていた。AFPの分析は、供給を圧迫する要因として、ホルムズ海峡の封鎖、紅海経由のサウジアラビアの輸出に影響するフーシ派の封鎖、ウクライナによるロシアの製油所への攻撃を挙げた。最高値を更新した19カ国のうち9カ国では、それまでの最高値も2026年8月か9月に記録されており、直前のピークに続いて短期間で再び価格が上昇したことが分かる。
すべての加盟国が過去最高を超えたわけではない。スペインとスウェーデンでは価格が上昇したものの、ロシアが2022年にウクライナへ侵攻した後の水準を下回った。シンクタンクのブリューゲルによると、両国は2月下旬以降、軽油の物品税を大幅に引き下げていた。ギリシャ、エストニア、スロバキアでも、2022年の記録が依然として最高値となっている。
欧州各国の政府は、2022年のエネルギー危機時に用いた政策に似た、一時的な燃料税対策を一部導入している。ブリューゲルの研究員アレクサンダー・ロートは、財政面の対応は当時よりもかなり小規模にとどまっていると述べた。今回の衝撃はより緩やかに進んでいると説明するとともに、一部の政府では財政的な余力が乏しくなっていると指摘した。
比較のため、報告はEUの過去最高の平均価格が米ガロン当たり9.63ドルに相当するとした。また、米国の軽油価格は2月下旬以降70%以上上昇し、1ガロン当たり約6.50ドルになったと伝えた。これらの換算値は市場や税制の構造の違いを浮き彫りにする一方、EUの統計自体は、現在の価格上昇圧力が一握りの国にとどまらず広く及んでいることを示している。



