出来事の日付:2025年2月27日。 オーストリアの中道右派・国民党、中道左派・社会民主党、リベラル政党ネオスは、3党連立政権を樹立することで合意したと発表し、同国で戦後最長となった政権不在期間から脱する道筋をつけた。この合意では、2024年9月の選挙で最多得票を獲得したにもかかわらず、極右の自由党が除外された。

国民党のクリスティアン・シュトッカー党首は、社会民主党のアンドレアス・バブラー党首、ネオスのベアーテ・マインル=ライジンガー党首とともに政権綱領を発表した。シュトッカー氏は、今回の協議について、オーストリア史上最も困難な連立交渉だった可能性があると述べ、5カ月にわたる政治的不透明の後には妥協が不可欠だとの考えを示した。

この内閣が実現すれば、オーストリアでは1940年代以来初の3党連立政権となる。各党が合意を承認すれば、翌週に発足する見通しだった。ネオスはとりわけ重要な党内審査に直面していた。日曜日に予定された党の会合で、所属議員の3分の2が合意を承認する必要があった。同党は選挙で約9%を得票しており、連立政権では最小与党となる。

自由党は9月の選挙で得票率28.8%を記録して第1党となったが、連立相手を確保できなかった。国民党との連立政権樹立に向けた試みは2月のこれに先立つ時点で決裂した。自由党のヘルベルト・キクル党首は中道勢力による枠組みを非難し、選挙で支持を減らした政党による連立政権だとして、再選挙を要求した。

連立政権の綱領には、政治的立場の異なる各方面から取り入れた政策が盛り込まれた。インフレによる圧力を和らげるため、各党は家賃引き上げの一時停止を含む措置を提案した。移民政策では、家族呼び寄せに関する規則を厳格化すると約束し、新たにオーストリアへ来た人には滞在開始時から社会統合の要件を重視するとした。また、14歳未満の少女によるヒジャブの着用禁止も提案した。

経済運営は直ちに取り組むべき課題だった。オーストリアの低迷する経済と財政赤字は、欧州連合(EU)の財政規則に抵触する恐れがあった。連立各党は国内最大手の銀行に対する新税などの措置を提案したが、優先事項が異なるため、交渉でまとまった綱領を一貫した政策へと転換するには、引き続き妥協が必要となる。

今回の合意に先立ち、同じ3党は選挙後に連立交渉を試みたものの、いったん失敗していた。政策上の相違がある一方、3党はキクル氏を首相にしないという点で一致していた。この共通の立場は協議再開の助けとなったが、それだけでは連立が直面する実務上の緊張を解消できなかった。したがって、提案された政権が発足するには各党の最終承認がなお必要であり、今回の発表は最後の手続きではなく、決定的な政治的突破口となった。また、この結果は、最多得票を獲得しても、自由党が実効性のある議会過半数を確保できるとは限らないことを示した。