トルコは近年で最悪級の密造酒危機に直面している。国営アナドル通信によると、6週間にアンカラとイスタンブールで少なくとも124人が死亡し、さらに数十人が集中治療を受けている。その規模だけでも憂慮すべき事態だ。だが情報源はさらに踏み込み、失明、肝障害、死亡を引き起こし得る有毒物質メタノールに汚染された偽造酒と死者を結び付けている。

報道によると、死者はアンカラで54人、イスタンブールでさらに70人に上った。ただし、死者数が増加するなか、それぞれわずかに異なる期間について記録された数字だ。また、アンカラでは偽造酒の製造・販売に関係して容疑者28人が逮捕され、その後3人を除く全員が条件付きで釈放されたという。つまり、この危機は公衆衛生上の惨事であるだけでなく、死者が相次いでいるにもかかわらず今なお稼働している供給網をめぐる犯罪捜査でもある。

危険の中心にあるのはメタノール汚染だ。アナドル通信は、偽造酒の製造業者が、エタノールよりはるかに危険であるにもかかわらず、価格が安いという理由でメタノールをしばしば使用すると説明している。その結果生じるのは、単なる酩酊ではなく中毒だ。同報道は、メタノールが失明、肝障害、死亡を引き起こし得ると明記している。そのため、こうした事案は散発的な中毒ではなく、多数の死傷者が出る事態になりやすい。

記事はまた、この問題をトルコの税制・規制環境のなかに位置付けている。レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の下で酒類価格が急騰しており、高い価格が密造酒の製造をあおっていると批判する声があると指摘している。情報源は、2015年の米農務省(USDA)の報告書を引用し、偽造品は安価であるため、消費者や、コスト削減を図る観光会社にとってさえ、より魅力的だと説明している。この背景は、断続的な取り締まりにもかかわらず闇市場が根強く残る理由を理解する助けとなる。

アンカラでの被害は特に深刻だった。アナドル通信によると、同地では54人が死亡し、ある時点ではさらに40人が病院で生死の境をさまよっていた。月初めのアンカラの死者数ははるかに少なく、状況がいかに急速に悪化したかを示している。イスタンブールの死者数も時間とともに増加した。報道によると、同地では4日間で38人が死亡し、その後、死者数は70人に達したほか、ほかの患者も引き続き治療を受けていた。

情報源の資料には、危機が封じ込められたことを示すものはない。アナドル通信は、2月7日の更新後、さらに3週間にわたり新たな公式発表がなかったと指摘しており、入院患者のうち何人が生存したのかは不明なままだ。中毒事件では最終的な死者数の確定が最初の発生から数週間遅れることがあるため、この沈黙自体が警告の兆しである。

この事件には政治的な側面もある。飲酒に反対する発言をたびたび行ってきた大統領の下で、トルコの酒税は引き上げられており、それがより安価な違法酒の市場を生み出す一因となっている。情報源は、それを偽造酒が広く出回り続ける理由の一部として示している。言い換えれば、この危機は単に危険な化学反応の問題ではなく、価格、政策、取り締まりの問題でもある。

公衆衛生当局にとって当面の課題は、同じ製品をさらに購入したり製造したりする人が出るのを防ぐことだ。警察にとっては、それを製造するネットワークを引き続き壊滅させることが課題となる。そして犠牲者の家族にとって、アナドル通信が伝えた数字はすでに壊滅的だ。二つの主要都市で少なくとも124人の命が失われ、今なお入院中の人々がいるうえ、刑事事件は終結にはほど遠い。