出来事の日付:2025年2月15日。 アフリカ各国首脳は、エチオピアのアディスアベバで開かれたアフリカ連合(AU)首脳会議で、ジブチのマハムド・アリ・ユスフ外相をAU委員会委員長に選出した。この役職に就くことで、ユスフ氏は加盟55カ国からなる大陸機構の業務を管理する事務局のトップとなる。

ユスフ氏は、ケニアの元首相ライラ・オディンガ氏と、マダガスカルの元外相リシャール・ランドリアマンドラト氏という、ほかの2候補を破った。AU加盟国の大統領と政府首脳が、アディスアベバに本部を置く同機関の執行責任者を務める委員会トップを選出する。

ジブチの外交官であるユスフ氏は4年の任期で選出され、2017年から同職を務めていたチャドのムーサ・ファキ氏の後任となる。ユスフ氏は2005年からジブチの外相を務めており、地域外交での長い経験を携えてこの役職に就いた。選出により、アフリカ大陸の複数地域で安全保障と統治の危機に直面するなか、委員会の調整を担うことになった。

当時、差し迫った課題として挙げられていたものには、西アフリカで軍主導の政権が増えていることと、コンゴ東部で反乱が急速に悪化していることがあった。ルワンダの支援を受けた反政府勢力が最近、同地で主要2都市を制圧しており、紛争に対応するAUの能力をめぐる問題は一層切迫していた。同機構は、武力危機への介入が限定的または効果を欠くと一部の識者がみなしていることをめぐり、繰り返し批判に直面してきた。

この結果はオディンガ氏にとっても大きな失望となった。ケニア政界のベテランである同氏は30年間で5回にわたり自国の大統領選に立候補しており、高い知名度と国内外の盟友の支持を得てAUの選挙戦に臨んだ。その経歴には、ケニアで選挙後の激しい暴力の時期を終結させた交渉を経て、2008年から首相を務めたことも含まれている。

オディンガ氏はケニア政治で影響力と人気を保っていたが、近年のウィリアム・ルト大統領との提携は、政治改革と説明責任のある政府を求める長年の運動と同氏を結び付けていた支持者の間で意見を二分した。このため、委員会委員長選挙は大陸規模の重要性に加え、ケニア国内でも政治的な意味を持った。

アフリカ連合にとって、ファキ氏からユスフ氏への移行は、政府間機構としての構造の変更ではなく、執行部の指導者交代を意味した。新委員長は全加盟国の首脳と協力し、競合する各国の国益を調整し、首脳会議の決定を大陸全域で実際に連携した行動へと転換する必要がある。外相としての長い在任期間は豊富な外交経験をもたらしたが、待ち受ける紛争と政治的混乱は、委員会の影響力を早々に試すものとなった。