2024年12月18日の出来事をめぐり、ロシアががんに対するmRNAワクチンを開発し、2025年初めから患者に無償提供する計画だとの主張に国際的な注目が集まった。国営通信社タスが報じたこの発言は、ロシア保健省放射線医学研究センターのアンドレイ・カプリン所長がラジオ・ロシアに語ったものとされた。
タスによると、カプリン氏は、このワクチンは複数の研究センターと共同で開発され、2025年初めに一般流通が始まる見込みだと述べた。同通信社はまた、ガマレヤ国立疫学・微生物学研究センターのアレクサンドル・ギンツブルグ所長による以前の発言も引用した。同氏は、前臨床試験で腫瘍の発生と転移の可能性が抑制されたことが示されたと述べていた。
提供された抜粋の中で、この発表は特定のがん種を明らかにせず、ワクチンの抗原標的を説明せず、臨床試験結果を提示せず、査読済み論文も引用していなかった。こうした欠落が外部の反応の焦点となった。がんワクチンには大きく異なるものが含まれ得るためだ。ウイルスに関連するがんを予防するものがある一方、腫瘍細胞を攻撃するよう免疫系を訓練することを目的とした実験的治療もある。
ニューズウィークは、同誌が接触した科学者らは、検証可能なデータが得られるまでは懐疑的な姿勢を崩していないと報じた。ダブリン大学トリニティ・カレッジの免疫学者キングストン・ミルズ氏は、関連する科学論文を見つけられなかったと述べ、医療上の画期的成果との主張を評価する際には通常、臨床試験の記録または論文が出発点になると指摘した。また、がんは単一の疾患ではなく多様な疾患の集合であるとして、「がんに対する」ワクチンという包括的な表現にも疑問を呈した。
医療研究慈善団体ライフ・アークで小児がん部門を率いるデービッド・ジェンキンソン氏はニューズウィークに対し、子宮頸がんのリスクを減らすHPVワクチンなど、ワクチンはすでにがん予防で役割を果たしていると語った。また、個別化mRNAがん治療が一般にどのようなものと理解されているかも説明した。腫瘍組織を分析して変異タンパク質を特定し、そうした標的を持つ細胞を免疫系が認識できるようにするmRNA製剤を設計する場合があるという。
したがってロシアの主張は、現実に活発な科学研究分野の中に位置付けられるものの、これまでに説明された公開証拠は、完成した治療法が広範な使用に向けて準備できていることを証明していない。ニューズウィークは、特定のがんに対するmRNAワクチンが、パンデミック期のワクチン研究に伴う進歩にも後押しされ、世界各地の多数の臨床試験で研究されていると報じた。こうした広い文脈から見れば、ロシアの発表は研究の方向性としてはもっともらしいが、利用可能ながん治療法として独立した検証を受けたものではない。
患者にとって、この実務上の違いは重大だ。政府に関連した無償配布の発表は公衆衛生上の展開計画を示唆するが、前臨床段階の知見だけでは、人に対する有効性や安全性は示されない。公表された臨床データがなければ、独立した科学者は、利益の大きさ、リスク、対象となるがんの種類、患者の選定方法を評価できない。
この出来事の日付時点で、提供された証拠から確認できる記録が裏付けるのは限定的な結論だけだ。すなわち、ロシア当局者はmRNAがんワクチンが開発され、2025年初めに無償配布される可能性があると述べた一方、外部の専門家は、それを医学上の進歩として評価するには公表された臨床的証拠が必要だと述べた。



