財政圧力に直面する分断された議会

ムーディーズは2024年12月13日、エマニュエル・マクロン大統領がフランソワ・バイルを首相に任命してから数時間後、フランスの信用格付けをAa2からAa3に引き下げた。この変更により、同国の格付けは同社の最高格付けから3段階下となり、スタンダード・アンド・プアーズおよびフィッチがすでに付与していた同等の評価と足並みがそろった。

同社は、フランスの政治的分断が財政に及ぼすと予想される影響を判断の根拠とした。ムーディーズは、政治制度内の分断により、巨額の赤字を縮小できる施策の範囲と規模の両方が制限されると述べた。次期政権が翌年以降も財政赤字を持続的に削減できる可能性は、非常に低くなったと判断した。

ムーディーズはまた、資金調達コストが長期的に上昇し、債務負担能力が低下する可能性を警告した。同社によると、フランスが引き続き年間で多額の借り入れを必要とするなか、赤字の拡大、債務負担の増加、資金調達費用の上昇が相互に増幅する恐れがある。今回の格下げに先立ち、ムーディーズは10月、赤字、債務負担能力、是正措置を実行する政府の能力への懸念を理由に、フランスの見通しを「ネガティブ」に変更していた。

格付け措置は、突然の政治的移行のさなかに行われた。中道派のベテラン政治家であるバイルは、ミシェル・バルニエ政権の崩壊後、マクロン政権で同年4人目の首相となった。議会は、2025年予算案を巡る対立を受け、不信任投票でバルニエ政権を退陣に追い込んだ。左派と極右の議員は、政府支出を600億ユーロ削減する計画を含むバルニエの債務削減策に反対した。

この一連の経緯により、バイルは分断された議会で支持を求めながら予算を策定する責任を負うことになった。財政上の課題と議会運営上の課題は密接に結びついていた。ムーディーズの評価が指摘したのは赤字の規模だけではなく、それを削減するための措置を採択し、維持するうえでの政治的制約だった。

フランスのアントワーヌ・アルマン経済相は、バイルの任命と、赤字削減に向けた政府の決意の再確認が、格下げに対する明確な回答になると応じた。バイルは就任後初の演説で、フランスの赤字と債務への対処は道徳的義務だと述べた。しかし、いずれの発言も、政治的分断によって持続的な財政健全化が妨げられかねないという格付け会社の表明した懸念を変えるものではなかった。

今回の格下げにより、新政権を取り巻く差し迫った圧力に外部からの評価が加わった。バイルは、前政権がまさに同じ課題を巡って倒れた後に2025年予算を策定しなければならず、その一方で、短期を超えて大幅な改善を実現することは難しいとの格付け会社の判断にも直面した。引用された報道は、バイルによる新たな予算措置や、それを可決するために合意された議会での道筋を明らかにしていない。

したがって、2024年12月14日時点の歴史的状況として、フランスは政治的不安定、未解決の予算交渉、国の信用力の低下が重なる事態に直面していた。ムーディーズの決定は、それらの要因が将来の財政余力にどう影響し得るかに焦点を当てた一方、政府の当初の対応は、議会が分断されているにもかかわらず赤字を削減する意向を強調した。