AP通信によると、2024年11月1日、グアナフアト州レオンで、メキシコの民間信仰「サンタ・ムエルテ」の地元指導者が祭壇で射殺された。一行が毎年恒例の祝祭の準備をしていたところを銃撃犯らが襲い、ほかに2人が死亡し、子ども2人を含むさらに8人が負傷した。

検察は女性の本名を公表しなかったが、AP通信によると、女性は「ラ・マドリーナ・チャヨ」として知られ、同国中北部の同州におけるこの信仰の指導者とみなされていた。犠牲者らは、サンタ・ムエルテに捧げられた街角の祭壇で銃撃された。サンタ・ムエルテは骸骨の姿をした存在で、その名はおおむね「聖なる死」を意味し、信奉者らは毎年11月1日と2日前後に集まる。

サンタ・ムエルテはメキシコ社会で複雑な位置を占めている。AP通信によると、この存在はローマ・カトリック教会に認められておらず、囚人や薬物使用者、保護や復讐を求める人々など、疎外されていると感じる人や社会の周縁で暮らす人々によって信仰されることが多い。批判者はこの信仰を犯罪や麻薬取引とも結び付ける一方、多くの信奉者は祝祭を挑発行為ではなく、地域社会の儀式として捉えている。

こうした緊張関係が、この銃撃をとりわけ衝撃的なものにした。毎年の儀式は通常、メキシコの「死者の日」の時期と重なり、AP通信によると、信奉者同士があいさつを交わし、ささやかな贈り物を交換する友好的な催しであることが多い。レオンでの襲撃は、その公の儀式を突発的な暴力の現場へと変え、家族らは負傷者の安否確認に追われ、当局は銃撃犯らの捜索に当たることになった。

AP通信によると、グアナフアト州は麻薬カルテルの縄張り争いにより、長年にわたってメキシコで最も死者の多い州となっており、今回の襲撃も、公の集会を危険なものにしてきた広範な暴力の傾向に沿うものだった。報道では、犠牲者らが信仰を理由に狙われたのか、それとも祭壇がより大規模な襲撃に巻き込まれただけなのかは明らかにされていないが、この銃撃が同州のすでに深刻な殺人件数をさらに増やしたことは明確に示されている。

サンタ・ムエルテをたたえるために集まっていた人々にとって、その夜は祭壇の足元に死者と負傷者が横たわる結末となった。AP通信は襲撃犯らの身元や動機を明らかにしていないが、同通信が伝えた事実は、祈りと加護に根差した儀式が、メキシコ中部の一部で日常生活を形作るようになった同じ暴力にのみ込まれ得ることを示した。

この襲撃は、すでに激しいカルテル間抗争にさらされている州で起きた。AP通信によると、グアナフアト州は何年にもわたりメキシコの全州で最多の殺人件数を記録しており、レオンでの銃撃も、直ちに犯行声明が出ないまま、そうした広範な暴力の流れに位置付けられた。そのため祭壇への襲撃は、公共空間、宗教、組織犯罪が交錯し得る、より大きな傾向の一部となった。

そうした広い背景がある一方で、この夜の中心にあったのはあくまで儀式そのものだった。信奉者らは、通常は脅威ではなく共同体のつながりを感じさせる毎年恒例の儀式のために集まっていた。AP通信によると、信奉者らは祝祭期間中、ささやかな贈り物を交換し、互いに温かくあいさつすることが多い。そのためレオンでの暴力は、単に死者数を増やしただけではない。通常は加護、追悼、共有されたアイデンティティーを中心に成り立つ集まりを破壊した。