ベネズエラ野党指導者ゴンサレス氏、弾圧を逃れてスペインに到着
エドムンド・ゴンサレス氏はベネズエラから逃れた後、スペイン空軍機でマドリードのトレホン空軍基地に到着し、政治亡命の手続きに入った。BBCによると、この野党候補は出国前、ベネズエラ国内で潜伏しており、その出国は、同国の大統領選後の争いにおける新たな火種に急速になった。
同氏の出国に先立ち、ベネズエラ当局は共謀、文書偽造、その他の重大犯罪の疑いで逮捕状を出していた。野党は、ゴンサレス氏が自身の自由、身体の安全、生命を守るために出国したと説明した。スペイン外務省は、マドリードが同氏に亡命を認め、ベネズエラ国民の政治的権利を支持すると述べる一方、同氏の出国をめぐってカラカスとの公式協議はなかったとも説明した。これとは対照的に、ベネズエラの検事総長は、政府が安全な出国に同意したと述べた。
ゴンサレス氏が当初、野党の第一候補ではなかったため、この件は重要な意味を持つ。マリア・コリナ・マチャド氏は野党予備選で圧勝したが、立候補を禁じられたため、野党連合は代替候補としてゴンサレス氏を擁立した。別の野党候補も立候補を阻まれた。同氏まで立候補を禁じられるリスクを減らすため、野党はゴンサレス氏を前面に出さず、マチャド氏が全国で同氏のために選挙運動を行った。
投票結果そのものをめぐる対立は依然として激しい。野党は、独自集計でゴンサレス氏が余裕を持って勝利したことが示されていると主張し、詳細な集計結果をオンラインで公開している。BBCが政府支持者で固められていると評したベネズエラの選挙管理機関は、外国政府が要求している完全なデータを公表していない。このため世界の多くの国々は、透明性のある集計が行われない限り、ニコラス・マドゥロ氏を勝者として承認することを拒んでいる。
ゴンサレス氏の出国によって外交的余波も広がった。欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表は、民主主義にとって悲しい日だと述べ、スペインは投票記録が提出され検証されるまで、マドゥロ氏を次期大統領として承認しないとの立場を改めて示した。ベネズエラ政府は今回の出来事を政治的平和を模索する取り組みの一環と位置付けているが、野党は弾圧だとみている。カラカスのアルゼンチン大使館に身を寄せる6人の野党関係者の存在は、ベネズエラ国内で圧力が依然として、一人の候補者だけにとどまらず広く加えられていることを示している。
現時点で、ゴンサレス氏はカラカスにいた時よりもマドリードで安全だが、より広範な危機は未解決のままだ。選挙結果をめぐる争いは続き、マドゥロ氏の3期目の正統性は依然として疑問視され、野党は国外亡命、大使館への避難、街頭での活動に分かれたままである。
より広い政治的メッセージは、亡命がベネズエラ野党の戦術の一部になったということだ。ゴンサレス氏のスペイン到着によって選挙結果をめぐる争いが終わるわけではなく、正統性をめぐってなお分断された国を後に残したまま、著名な一人の人物を差し迫った危険から遠ざけるにすぎない。大使館がほかの野党関係者を保護し、欧州当局者が民主主義について公然と発言する中、この争いは国内問題であると同時に国際問題にもなっている。
スペインが亡命を認めたことで、ゴンサレス氏はベネズエラ国外に法的な足場を得た。しかし、主要な対立候補の一人が欧州に到着した今、政府はこの問題を容易には終わらせられず、この決定はマドゥロ氏への圧力を維持することにもなる。対立は今や、街頭抗議や得票集計だけでなく、裁判所、外務省、人権をめぐる言説にも及んでいる。



