半導体設計の新興企業Zero ASICによる新たな調査が、大手半導体企業の公開GitHubアカウントで確認できるオープンソースのハードウェア開発の少なさに注目を集めている。同社はチップ設計に関連する、フォークではないリポジトリを調べ、獲得したGitHubのスター数を比較した。その結果をもとに、業界はオープンなソフトウェアほどには、オープンな半導体設計基盤を支援してこなかったと主張している。
2026年10月11日に収集したデータに基づくこの分析は、あらゆる技術面・資金面の貢献ではなく、公開リポジトリを対象としている。Zero ASICによると、採用した指標では同社のプロジェクトが首位だった。同社はスターの合計数を各社のおおよその従業員数で割った比較も行っており、従業員数がはるかに少ない自社に大きく有利な結果となった。執筆者は、この試みは学術的な研究ではなく、状況を例示するものだと説明している。スター数が表すのは人々の関心であり、コードの品質、開発に投じた労力、採用実績、資金援助ではないため、この限界は重要だ。
投稿は、ハードウェアの状況と、企業から多大な支援を受けたソフトウェアプロジェクトを対比している。業界の参加によって成長したオープンなシステムの例として、Linux、TensorFlow、PyTorchを挙げた。半導体設計では、OpenROAD、OpenFPGA、Yosysなどのツールに対し、執筆者が2017年に始まったDARPAのプログラムに携わっていた際に期待したような、企業からの幅広い貢献が集まっていないとZero ASICは述べている。
Zero ASICは半導体スタートアップの一覧に掲載された企業も調べた。その中では、BSCコンパイラをオープンソース化し、RISC-Vプロセッサのコアを公開しているBluespecを、注目すべき貢献者として挙げた。少数の例外を除くと、多くのスタートアップのリポジトリは、再利用可能なチップ設計用の部品よりも、ソフトウェア開発キット、モデル集、推論の実演に重点を置いていたという。
この比較は、オープンソースへの参加を網羅した記録と受け取るべきではない。対象は執筆者が見つけた公開GitHub組織であり、見落とした組織があれば個別の集計値が変わり得ることも、投稿は認めている。また、個人アカウントを通じた上流プロジェクトへの貢献、コンソーシアムへの資金提供、標準化作業、文書作成、テスト、調査対象のリポジトリ以外の経路で公開されたプロプライエタリなツールも考慮していない。
こうした留保があっても、この試みは、企業が技術的な取り組みを公開する際に実際に存在する隔たりを示している。チップの周辺ソフトウェアは中身を確認できる形で公開されることがある一方、レジスタ転送レベルの設計、検証基盤、実装ツールは非公開のままであることが多い。Zero ASICは、これを実務と文化の両面に関わる問題と捉えている。企業には価値ある知的財産を守る商業上の理由があるが、それでも中核事業を損なわない構成要素は公開できるという立場だ。
結局のところ、この投稿は、オープンソースのハードウェアを自社の使命の一部と位置付ける企業が、立場を訴えるために書いたものだ。したがって、GitHubのスター数による順位は、どの企業が最も貢献しているかを決定づけるランキングではなく、業界の参加状況をより包括的に測るための問題提起と理解するのが適切だ。


