4つのプロジェクトでVite+を3週間使った開発者は、この統合JavaScriptツールチェーンにより、AIコーディングエージェントにセットアップから検証まで一貫した手順を示しやすくなったと報告している。10月20日に取り上げられたこの体験記は、`vp`コマンドを中心とする作業手順を紹介する一方、Vite+を使っても人間によるレビューやプロジェクト固有の設定が不要になるわけではないと注意を促している。
Vite+は、なじみのある複数の作業を1つのインターフェースにまとめる。Viteは開発とアプリケーションのビルド、Vitestはテストの実行、OxlintとOxfmtはリントと整形、tsdownはライブラリーのビルドを担い、Vite Taskがタスク実行を提供する。設定の多くは`vite.config.ts`に置くことができるが、パッケージ、TypeScript、フレームワークの設定ファイルは必要に応じて引き続き残る。著者は、これによってAIエージェントが変更前に解釈しなければならない指示が減ると論じている。
提案されている検証の順序は明確だ。コードを編集した後に`vp check`を実行し、自動修正があればその内容を確認して、再度チェックする。TypeScriptの検証が含まれるのは、関連する型情報を利用するオプションと型チェックのオプションが有効な場合に限られるため、既存のどのプロジェクトでも、成功したという結果だけで型まで検証済みとは考えられない。動作のテストと本番用ビルドは、`vp test`と適切なビルドコマンドによる別の工程として残る。
単純なViteアプリケーション以外では、コマンドの違いが重要になる。`vp build`はViteのアプリケーションビルドを呼び出す一方、`vp run build`はパッケージのスクリプト、または名前付きタスクを実行する。例えばNext.jsのプロジェクトでは、Viteのコマンドで代替できると思い込むのではなく、そのフレームワーク固有のビルドが引き続き必要だ。ワークスペースでは、`vp run`がパッケージの依存関係に基づいてタスクの順序を決められるが、パッケージスクリプトのキャッシュは有効化する必要がある。設定済みのViteタスクでは、標準でキャッシュが有効になっている。
著者によると、あるモノレポでは継続的インテグレーションの時間が4分から50秒に、コミット前のチェックが11秒から2秒未満に短縮された。これらは著者自身のプロジェクトでの測定値であり、別のツールチェーンとの条件を統制したベンチマークではない。報告では、どのファイルや処理をチェックするかを変更したことも改善の一因だとしているため、他のチームが当然に再現できる結果として扱うべきではない。
移行にも精査が必要だ。ある古いモノレポでは、`vp migrate`がESLint、Prettier、tsupを組み合わせた構成を約4分で変換し、そのプロジェクトを壊さずに済んだ。著者は、それでもプラグイン、独自ルール、既存のテスト、フック、ビルド出力を比較する必要があると注意を促し、コマンドを1つにまとめられる魅力だけを理由に、安定稼働している大規模アプリケーションを移行すべきではないと述べている。
AI支援開発について報告されている利点は、一貫性にある。リポジトリー内の指示に、どのセットアップ、チェック、テスト、ビルドのコマンドをもって作業完了とするかを書いておけば、新たに加わる各エージェントに伝えられる。それでも、この体験記は、変更のレビュー、整形ツールやロックファイルの重複の防止、選択したコマンドが実際にフレームワークや継続的インテグレーション環境に合っているかの確認について、開発者が責任を負うとしている。



