個人的な除外ルールを公開せず、作業ツリーをすっきりさせたいGit利用者には、おなじみの`.gitignore`ファイル以外に二つの選択肢がある。9月23日に公開された開発者の解説は、リポジトリ固有のパターンに使う`.git/info/exclude`と、繰り返し作られるローカルの不要ファイルに使うユーザーレベルの除外ファイルを紹介している。どちらも`.gitignore`と同じ形式のパターンを受け付けるが、プロジェクトのコミット対象ファイルに含める必要はない。

リポジトリ単位の選択肢は`.git/info/exclude`にある。Git自身のメタデータディレクトリ内に置かれるため、通常のコミットには含められず、共同作業者と共有されない。そのため、プロジェクトではなく個々の開発者の作業手順に属する個人用メモ、一時的な計画、その他の無害な未追跡ファイルに適している。一致するパターンを追加すると、チームの他のメンバーに同じ慣例を強いることなく、該当する未追跡パスを通常の`git status`の表示から除外できる。

もう一つの選択肢は、複数のリポジトリにまたがって適用される。Gitは`~/.config/git/ignore`にあるグローバル除外ファイルを自動的に読み込む。環境変数`XDG_CONFIG_HOME`が設定されている場合は、その変数で指定されたディレクトリの下から読み込む。開発者は、除外ファイルの設定を通じてGitに別のファイルを指定することもできる。この広範囲のルール群は、エディター、OS、その他のローカルツールが繰り返し作成するファイルに向いている。

これらの仕組みは適用範囲が異なる。コミットされる`.gitignore`は、プロジェクトに関わる全員が遭遇すると想定される生成ファイルやローカル設定を扱う場所として、引き続き適切だ。内部の除外ファイルは一つのリポジトリに限定され、グローバルファイルは利用者が扱う複数のリポジトリに適用される。用途を分けておけば、プロジェクトの不要なルールを減らし、個人特有のファイル名を共有リポジトリに公開せずに済む。

実用上の制約もある。除外ルールはGitがすでに追跡しているファイルには作用せず、追跡済みのファイルを通常のバージョン管理から外すには別途判断が必要になる。リンクされたワークツリーにも注意が必要で、`.git`のパスがディレクトリではなくファイルである場合がある。その構成では、適用される除外ファイルはメインリポジトリのGitメタデータ内にあり、そのワークツリーにも適用される。

Git上に構築されたツールは、独自の画面で除外ルールを解釈する場合がある。情報源によると、Claude Codeは既定で、除外されたファイルをファイル参照の自動補完に表示しないことがある。ただしファイル自体は引き続き読み取り可能で、その選択画面の挙動はツールの設定で変更できる。基盤となるGitの挙動は変わらない。

より広い意味での要点は、除外設定を必ずしもチームの共有物にする必要はないということだ。Gitにはすでに個人的なファイルを扱うローカルな適用範囲が用意されている。開発者は、リポジトリの共有方針を全員に関わるファイルに集中させたまま、状態表示の雑多な情報を減らせる。