国土をブロックで再現

Blocksというデジタルプロジェクトが、水平距離1メートルにつき1ブロックという縮尺を掲げ、スイスをMinecraftで再現した。早期アクセス版のワールドは、同国の国土4万1,285平方キロメートルを網羅し、公式の地理空間データを使って、地形、氷河、湖、森林、インフラを現実世界の位置に配置している。

プロジェクトのウェブサイトによると、構築には主にスイス連邦地形局(swisstopo)のオープンデータを使っている。地形は標高モデルのswissALTI3Dに基づき、swissTLM3Dからは水域、森林、ダム、雪崩防護柵などの地物を取り込んでいる。州の機関、連邦環境局、研究機関、欧州のコペルニクス計画のデータが、国のデータを補っている。

プレイヤーはオンライン地図を通じて、ブロックでできた景観とswisstopoの航空画像を比較できる。場所をクリックすると、スイスの地図座標に基づくテレポート用コマンドが生成される。変換では、東方向の座標をMinecraftのx軸に割り当て、北方向の座標を反転させてz軸に使い、海抜高度をyの値とする。この方法は、ランドマーク相互の実際の位置関係を保ち、スイスの大きな標高差を再現することを意図している。

旧バージョンのMinecraftで高さの制限に対応

パッケージは、Windows、macOS、Linux向けのMinecraft Java Edition 1.12.2で動作する。通常のMinecraftのワールドでは、マッジョーレ湖の約193メートルからデュフール峰の4,634メートルまでの標高差をすべて収められないため、Cubic Chunksという改造ソフト(MOD)に依存している。ダウンロードにはテクスチャパックとシェーダー設定も含まれるが、プロジェクトのデモで示されている光の表現には、任意導入のOptiFineが必要となる。

無料のユングフラウ・アレッチ区域では、アイガー、メンヒ、ユングフラウ、大アレッチ氷河の周辺で動作を試せる。プロジェクトのサイトによると、全国版パッケージは15スイスフランからで、販売対象はスイス居住者に限られる。購入者には、後のバージョンも利用できるライセンスキーが提供される。制作者は返金に応じないことを明記し、大規模なワールドや遠方の地形をパソコンで生成するには時間がかかる場合があるため、まず無料区域を試すよう勧めている。

プロジェクトはプレイ可能だが、未完成であることを明示している。今後の作業には、水や崖の描画の改善、国境やマッジョーレ湖の下にある隙間の解消、自動更新機能の作成が含まれる。完成日は発表されていない。Forgeサーバーを通じたマルチプレイヤーにも対応するが、遠方の地形はプレイヤーの端末で読み込まれるため、参加者それぞれがパッケージをローカルに持つ必要がある。

Blocksは、この変換成果を、再利用可能な公共データから構築した商用ワールドパッケージと位置付け、政府機関や研究機関の出典表示を維持している。その成果は、従来型の手作業で作られたMinecraftの地図というよりも、探索可能な地理モデルに近い。なじみの山や谷を実測された地形から生成し、ブロック型ゲームの制約の中で表現している。