出来事の日付:2026-10-17

Apple Silicon搭載Mac向けのオープンソース・システム監視ツール「siltop」が公開された。AppleのMシリーズチップから取得できるハードウェア情報を軸に設計されたダッシュボードを、ターミナル利用者に提供する。プロジェクトはM1からM5までのシステムに対応し、CPU、GPU、メモリー、電力、温度、ファン、ネットワーク、ディスク、プロセスの情報を一つの画面に表示する。

ソフトウェアの文書によると、電力とクロックの測定値は、root権限なしでAppleのSystem Management ControllerとIOReportのインターフェースを通じて読み取る。この点に重点を置くことで、Appleのシステム・オン・チップ設計の構成や機能を表示に反映できないこともある汎用のターミナル監視ツールとの差別化を図っている。Siltopは機種に合わせてパネルも調整する。ファンを搭載しないMacBook Airではファンの測定値を表示せず、デスクトップではバッテリー欄を表示しない。

一部の測定値は、引き続きmacOSの制約を受ける。OSが一般ユーザーに開示しないプロセスメモリーの値については、推定値で埋めるのではなく、その旨を示す。電力カウンターの一部が数秒ごとにしか更新されないmacOS 27では、最後に取得した実測値を保持し、その値の取得からの経過時間を表示する。また、CPUグラフではクロック速度に応じて動作状況に重みを付けるため、アクティビティモニタの使用率とは異なる場合がある。クラスターごとの別の行には、重み付け前の稼働率と周波数を表示する。

リポジトリによると、開発者がM5 Proで更新間隔を1秒に設定して行ったテストで、siltopはCPUコア1基の約1.3%を使用した。同じ記録に記載されたテストでは、btopは約2.5%、macmonは約1.4%だった。これらはプロジェクト側が一つのシステムで行ったベンチマークであり、独立した複数プラットフォーム間の性能試験ではない。

Siltopには対話型ヘルプ、メニュー、テーマ、アラート、プロセス一覧が備わる。ローカルでデータを配信することもでき、既定では127.0.0.1にバインドする。運用者自身のSSH設定を利用するフリートモードもある。開発者によると、既定の状態でテレメトリーデータが外部に送信されることはない。任意の更新確認機能は、ユーザーが有効にするまで無効で、有効にした場合もGitHubのリリースAPIへの接続は1日1回を超えない。クラッシュレポートはディスク上に残る。

インストールには、実用上の注意点が一つある。リリース用アーカイブにはチェックサムが含まれるが、バイナリーは公証されていないため、ブラウザー経由でダウンロードすると、ユーザーが明示的に該当属性を削除するまでmacOSが隔離扱いにする場合がある。対象はApple Siliconに限られる。他の環境でもコンパイルは可能だが、ハードウェア情報の読み取り機能はIntel MacやLinuxでは有用なデータを提供しない。SiltopはMITまたはApache 2.0のいずれかを選べるライセンスで提供され、リポジトリにはアーキテクチャーの説明、ハードウェア調査、テストの手引きも公開されている。文書では、未対応のハードウェアを利用するユーザーに、バグ報告へ診断出力を添付するよう求めている。これにより、保守担当者は実機での観測に裏付けられた測定を維持しながら、対応範囲を広げられる。