米連邦議会の超党派議員グループは10月30日、ジェフリー・エプスタインに関する記録について、連邦法の公開義務を履行させる新たな手段を設ける法案を提出した。トーマス・マッシー下院議員は、下院側で共同主導するロー・カンナ、テレサ・レジャー・フェルナンデス両議員とともに、「エプスタイン・ファイル透明性法II」と題するH.R. 9694を発表した。上院版はジェフ・マークリー、ベン・レイ・ルハン両上院議員が主導している。

法案は、州司法長官、エプスタインとその共謀者による被害者、連邦議会議員に、司法省を相手に裁判所で争うための原告適格を認めるものだ。提出者らは、司法省が最初のエプスタイン・ファイル透明性法である公法119-38に従っていないため、この仕組みが必要だとしている。

マッシー氏の発表によると、従来の法律は2025年11月19日に署名され、関連資料の公開を義務づけた。同氏は、300万件を超えるファイルが依然として非公開で、公開済みの記録にも過度の黒塗りがあると主張している。これらの数字や法的判断は法案提出者側の主張であり、提示された情報源には、司法省の回答や、記録の件数などを独立して確認した結果は含まれていない。

カンナ氏は、新たな措置によって州当局者や被害者が法の履行を直接求められるようになると述べた。レジャー・フェルナンデス氏も、行政側の不履行に対する措置と位置づけた。マークリー、ルハン両氏は、上院での取り組みが執行力を強化し、被害者に対する透明性を高めるためのものだと説明した。各氏の声明は説明責任を重視しているが、それだけで、司法省の義務に関する各氏の解釈に裁判所が同意することが確定するわけではない。

ニューメキシコ州のラウル・トレス司法長官は法案を支持した。同氏は、刑事捜査のために黒塗りされていない連邦の記録が必要だと述べ、法案は州の法執行機関に必要なアクセスを認めると同時に、被害者が自身の記録をより主体的に扱えるようにすると主張した。発表では、同氏の事務所がどの記録を請求したのか、司法省がどの情報を提供したのかは明らかにされていない。

提出者らは、議会手続き上の戦略も示した。マッシー氏の事務所によると、下院指導部が立法活動日で7日以内に法案を審議に進めなければ、支持議員らは委員会審査を解除して本会議での審議を求める「ディスチャージ・ペティション」の署名集めを始める。この制度では、十分な署名が集まれば本会議での審議を強制できる。この段階で、当初の提出者グループを超えて法案に支持が広がるかが試される可能性がある。

法案の提出によって、現在の公開規則が直ちに変わるわけではない。新たな原告適格の規定が発効するには、法案が上下両院を通過して大統領の署名を受けるか、拒否権を覆して成立する必要がある。議論では、被害者のプライバシー、適法な黒塗り、権力分立も論点になるとみられる。現時点でこの法案は、既存の透明性確保義務の履行を求める場を、政治的な圧力から連邦裁判所へ移そうとする議員らの試みといえる。