出来事の日付:2026年9月25日。

露光装置メーカーASMLの決算報告から引用された数字によると、同社は2026年の最初の2四半期に欧州からの売上高を計上しなかった。欧州の半導体戦略が、域内で最も重要な半導体製造装置の供給企業に短期的な需要を生み出していないとの懸念が強まっている。

ASMLで渉外を担当するエグゼクティブ・バイスプレジデントのフランク・ヘームスケルク氏は、アムステルダムの文化施設De Balieで行われたパネル討論で、投資や新工場の建設が受注につながっていないため、同社は欧州で装置をまったく販売していないと述べた。報道で引用された投資家向け説明資料によると、ASMLの売上高に占める欧州の割合は、2022年が2%、2023年が4%、2024年が5%で、2025年は1%だった。

この警告は、欧州のあらゆる半導体プロジェクトが停止したという主張ではない。IntelはアイルランドでFab 34を操業しており、同拠点に50億ユーロを投じる拡張を発表している。TSMC、Bosch、Infineon、NXPが出資するEuropean Semiconductor Manufacturing Companyは、ドレスデン近郊に約150億ユーロの工場を建設している。Infineonは7月にドレスデンで50億ユーロのパワー半導体施設を開設し、GlobalFoundriesは3月にドレスデン拠点のさらなる拡張を始めた。

ただし、これらのプロジェクトは総じて、最新かつ最も高価な極端紫外線(EUV)やHigh-NA EUVの露光装置を必要としないプロセス技術や製品に重点を置いている。この違いは、EUV露光システムの唯一の供給企業であるASMLにとって重要だ。工場への投資は域内生産を強化できても、直ちに同社の最先端装置への発注につながるとは限らない。

ヘームスケルク氏は、欧州の政策は供給側への補助だけでなく、需要にも対応すべきだと主張した。同氏の提案は、政府が大口の半導体購入企業と欧州のメーカーをより緊密に結び付けるのを支援し、域内全体の市場としての力を使って現地調達を促すというものだ。産業向け人工知能は、同氏が挙げた、共同での取り組みが必要な成長機会の一つだった。同氏によると、ASMLは欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長との協議でも、この問題を提起している。

同社の立場は、欧州連合の半導体分野での目標が抱える構造的な課題を浮き彫りにしている。補助金は工場の資金調達を支援できるが、メーカーが生産能力や設備の追加を正当化するには、その製品を買う意思のある顧客も必要だ。欧州で製造された半導体の一部は、パッケージングのために域外へ送られており、生産工程の一部は地域の外に残っている。

ASMLの欧州売上高比率ゼロという結果は、年間の確定値ではなく上半期を対象としたもので、進行中の工場プロジェクトが将来の装置販売につながる可能性はある。現時点では、この数字はASMLの地元である欧州において、長期投資の発表と露光装置への足元の発注との間に隔たりがあることを示している。