地域にも影響を及ぼす国政選挙
イスラエルの有権者は、今回の出来事の日付である10月27日、新たな議会を選ぶために投票所へ足を運んだ。選挙結果は、同国の政権と中東各地の戦争への対応を変える可能性がある。投票によって国会クネセトの構成が決まり、その後の連立交渉を通じて、誰が政権運営に必要な多数を確保できるかが決まる。
選挙運動は、イスラエルとイランの戦争に加え、ガザ地区と占領下のヨルダン川西岸地区でイスラエル軍の作戦が続く中で行われた。BBCの報道は、安全保障、生活費、巨額の国防支出による圧力を、選挙を取り巻く主要な要因として挙げた。これらの問題により、国内の連立勢力の議席計算が、エネルギー市場、地域の安定、イスラエルと米国の関係に影響する決定と結び付いている。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、安全保障分野での実績を掲げて選挙運動を展開し、イランに対するさらなる行動の可能性に言及してきた。政治的な対立候補らは、同首相の指導力と、選挙期間中に軍事的な緊張を高めることに疑問を呈している。BBCがネタニヤフ氏の対立候補として紹介した元軍参謀総長のガディ・アイゼンコット氏は、イランの脅威への対処を支持する一方、政治目的で戦争を激化させることに警鐘を鳴らし、ネタニヤフ氏が率いる挙国一致政権への参加を否定した。
注視するワシントン
イスラエルの投票は米議会選挙の1週間前に行われ、密接に結び付く二つの政治体制の選挙が異例の形で重なった。ドナルド・トランプ米大統領はネタニヤフ氏への支持を表明し、米国の対イラン政策は誰がイスラエルを率いるかによって変わり得るとの考えを示した。一方、BBCは、戦闘再開がエネルギー価格を押し上げかねないとの懸念がある中、トランプ氏が投票前にイスラエルの攻撃を抑えようとしたかどうかについて、相反する説明が出ていると報じた。
両国にとって経済面の重要性は大きい。イランによるホルムズ海峡の通航管理はエネルギー費用に影響を与えており、国防支出はイスラエルの財政への圧力を強めている。米国では、生活の負担と燃料価格が主要な選挙争点となっている。こうしたつながりから、エルサレムでの連立をめぐる決定は、ワシントンやテヘランの判断にも影響し得る。
投票だけで、誰が政権を担うかが直ちに決まるわけではない。イスラエルの議会制度では通常、議席配分の決定後に各党が連立交渉を行う必要がある。最終的な合意によって、ネタニヤフ氏が続投するのか、それとも別の勢力が政権を樹立できるのかが決まる。その手続きが完了するまでは、新政権の軍事・経済政策をめぐる主張は、将来の見通しにとどまる。有権者がまず決めたのは、定数120のクネセトにおける代表の勢力配分であり、その後の交渉が、その結果を行政権の担い手へと結び付ける。



