赤道ギニアは、ビオコ島で20年にわたり実施してきたマラリア対策を大陸部とアンノボン島に拡大する。感染者数と子どもの死亡数を大幅に減らした成果を、全国で再現することが狙いだ。政府と企業が1億1600万ドルを拠出し、従来から使われている予防手段と、地域ごとの集中的なデータ収集を組み合わせる。
ビオコ島の事業では、屋内への殺虫剤散布、蚊帳の使用、蚊の幼虫の駆除を組み合わせている。特徴は、住宅の位置を地図化し、症例を記録し、各住宅で処置を行った時期を追跡する詳細な仕組みにある。島全体を網羅する一般的な住所制度がなかったため、事業の担当者が独自の住宅地図を作成した。そのうえで、各チームが症例報告と散布記録を照合し、状況の変化に応じて対策を調整できるようにしている。
この取り組みは、住宅を訪ねて保健事業を説明し、屋内で殺虫剤を散布する許可を得る現場スタッフに大きく依存している。事業コーディネーターのクリスティナ・ングイ・オトゴ氏は、働きかけに対する住民の反応はさまざまで、信頼を得るために何度か訪問しなければならない場合があると述べた。戸別訪問は、実際の処置を進める活動と、対策の抜けを見つけるために必要なデータ収集の両方を支えている。
当局によると、ビオコ島のマラリア感染率は、事業開始前の人口のおよそ半分から約7%に低下した。5歳未満の子どもの死亡数は78%減少した。ミトハ・オンドオ・アエカバ保健相は、自分の家族をその一例として挙げた。自身は子どものころにマラリアで何度も入院した一方、5歳と7歳になる自身の子どもたちは感染したことがないという。
ビオコ島での資金は、政府と、コノコフィリップスやシェブロンなど同国で事業を行う米国の石油会社が提供した。これらの協力主体は20年間で1億3000万ドル超を投じてきた。島外への拡大に向けた資金は、大陸部と遠隔地のアンノボン島を対象とする、新たな1億1600万ドルの拠出約束によって確保された。
全国計画では、世界保健機関(WHO)が推奨する子ども向けのR21ワクチンも導入する。実施主体は30万人の子どもへの接種を計画しており、蚊の多い場所を特定するためのドローン活用も検討している。当局は、カリフォルニア大学デービス校の研究者が開発中の遺伝子組み換え蚊についても評価している。ただし、この技術は追加の選択肢となる可能性がある段階で、対策に定着した構成要素ではない。
ビオコ島の成果を再現するのは容易ではない。マラリアの疾病負荷が大きいカメルーンとガボンに接する大陸部と比べ、島では外部から持ち込まれる感染を抑えやすい。面積が広く、域外との往来も多い地域では、より広範な監視と、地域住民の継続的な参加も必要になる。
今回の拡大は、マラリアの被害が依然としてアフリカに集中するなかで行われる。報道で引用されたWHOの最新の数値によると、2024年の世界のマラリアによる死者は約61万人で、症例と死亡の95%をアフリカ諸国が占めた。赤道ギニアの事業は、長期的な資金供給、住宅単位の地図化、粘り強い住民への働きかけによって、島での成功を全国規模のマラリア排除事業へと広げられるかを試すことになる。

![ガラス瓶に入ったタートラジン色素。19世紀末のBASF製品(ルートヴィヒスハーフェン・アム・ライン)。C.I. Acid yellow 23、Food yellow 4[19140]。](/media/articles/commons-b5724c4ee434.avif)

