# エディス・ハード氏、エピジェネティクス研究でフランス国立科学研究センターの金メダルを受賞

現代エピジェネティクスを代表する人物の一人であるエディス・ハード氏は、2024年12月12日、フランスで最高の研究上の栄誉であるフランス国立科学研究センター(CNRS)金メダルを授与された。式典はパリのメゾン・ド・ラ・ミュチュアリテで開かれ、エピジェネティクスとX染色体不活性化に関する同氏の研究が評価された。

CNRSの人物紹介は、ハード氏が生物学へ進んだ道のりが、数学と科学への幼少期からの強い関心に始まったことを強調している。英国人の父とギリシャ人の母の間に1965年に英国で生まれた同氏は、当初は天体物理学者を目指してケンブリッジ大学に入ったが、その後、生物学へ転向した。この転向により、基盤となるDNA配列を変化させずに、細胞が遺伝子発現をどのように制御するかを理解することを中心とした経歴への道が開かれた。

エピジェネティクスを中心とする同氏の研究は、この分野をより幅広い人々に理解してもらううえで役立ってきた。CNRSの記事は、エピジェネティックな標識を、DNAに付随して存在し、遺伝子を活性化するか抑制するかに影響を与える化学的修飾だと説明している。突然変異とは異なり、こうした標識はDNA配列そのものを変えず、可逆的である場合がある。同記事は、それが重要である理由も強調している。エピジェネティックな情報は、胚発生中に細胞が特殊化し、その後も長期にわたり自己同一性を維持するのを助ける。その意味で、これは細胞の記憶の一形態として機能する。

ハード氏の経歴の中心を占めてきたのが、X染色体不活性化の研究だ。哺乳類では、雌はX染色体を2本持つ一方、雄はX染色体とY染色体を1本ずつ持つ。雌の細胞で2本のX染色体がともに活性を保てば、遺伝子量の不均衡が有害となる。生物学的な解決策は、エピジェネティックな仕組みによって一方のX染色体を沈黙させることだ。ハード氏の研究は、細胞が沈黙させるX染色体をどのように識別するのか、その決定がどのように行われるのか、そして不活性化がどのように確立され維持されるのかを探究してきた。

人物紹介は、ロンドンで博士研究を終えた後の年月が、その後の形成に重要だったと記している。1990年に始まったパスツール研究所での博士研究員時代、同氏はX染色体に注力し、その後CNRSに加わってからも同じテーマを研究し続けた。後には米国のコールド・スプリング・ハーバー研究所で過ごし、X染色体不活性化の最初期段階を可視化するための高度な顕微鏡技術を習得した。2001年にフランスへ戻るとキュリー研究所に加わり、最終的に発生生物学・遺伝学部門の部門長となった。

CNRSはハード氏の経歴を、基礎科学と医学的意義を、一方を他方に矮小化することなく結び付けるものとして紹介している。同記事は、同氏の研究グループが、がんに関連するものを含むエピジェネティックな変化を探究するため臨床医と緊密に協力したことや、エピジェネティックな仕組みの可逆性に基づく、いわゆるエピドラッグを巡る議論に参加したことを記している。同時に、研究は目先の応用だけで評価されるべきだという考えを退ける同氏の言葉も引用している。この姿勢が重要なのは、同氏の研究が基礎生物学と応用への可能性が交わる位置にあるからだ。

このメダルは、単一の論文や画期的成果ではなく「目覚ましい業績」に対する評価と説明されており、この分野におけるハード氏の長期的な歩みと一致している。同氏は研究者、チームリーダー、部門長を歴任し、その後は欧州分子生物学研究所の事務局長を務めてきた。この役職により、同氏は科学者としてだけでなく、欧州で最も影響力のある生命科学分野の運営責任者の一人にも数えられる。したがってCNRSの栄誉は、発見だけでなく、フランスおよび国際的な研究界における組織づくりと指導力も反映している。

受賞日という文脈では、この物語は1日限りの発表というより、細胞の同一性、遺伝子制御、染色体の挙動に関する科学者の理解を形作ってきた一連の研究業績に対する正式な評価についてのものだ。フランスのこのメダルは、各分野を変えた過去の受賞者とハード氏を並べるものであり、現代エピジェネティクス時代の中心を担ってきた研究者としての同氏の国際的地位を裏付けている。

主張と情報源の対応表 - エディス・ハード氏はCNRS金メダルを受賞し、2024年12月12日にパリで表彰される予定だった:CNRS情報源2112 - 同氏の経歴、ケンブリッジでの学業、生物学への転向:CNRS情報源2112 - 同氏のエピジェネティクスとX染色体不活性化の研究、およびCNRS、コールド・スプリング・ハーバー、キュリー研究所、EMBLでのその後の役職:CNRS情報源2112